「役割」ではなく「存在」として生きる
あなたは人生を「役割」に生きていませんか。
-子供が自分を必要としなくなると不安になる
-パートナーが自分以外の世界を持つと落ち着かない
-仕事で役割が変わると自分の存在が揺らぐ
子供が成長し、巣立っていく過程や、パートナーとの関係性など、親密な他者との関に於いては、そのような心理状態が生まれることがよくあり、対象となる他者が自分を生き始めると、自分の価値が揺らぎ、からっぽになるような感覚を覚えることがあります。
それは
・自分の価値を「役割」と紐づけ
・自他の世界が分離できず(*)
・自分の価値を外側に置いてしまっている状態
かもしれません。
*ここでは心理学的な”自他の境界”の話をしています
それ自体はけして悪いことではなく、幼い頃など、そうしなければ生きてこられなかった、という背景があるものと思います。親や社会から役割を課され、それがあなたの生きる価値だとみなされてしまった。あなたのその特性は生存本能として、身に着けざるを得なかったものです。
わたしの場合、父親にそうした気質があり
-一家の主として尊重すること
-自分を頼りにすること
-家族のなかで、常に自分が中心であること
を強要し、それが満たされないと怒りで不満を表すひとでした。
青年期のわたしが自分の世界を持ち、自立するようになると、それに強く嫉妬し、わたしを思い通りにしようとする父を、当時のわたしも感じ取っていました。
然し同時に、父のなかには孤独感や劣等感、そとの他者に自身の価値が振り回されることの苦しみが常にあったものと思われます。
誤解のなきようお伝えしたいのですが、父の例は極端なもので、実際には他者に怒りを伴って強要するケースもあれば、強要はしないが、自身のなかでの強い不安を抱えるケースなど、程度や現れ方は様々です。しかし、同じような気質に苦しんでいるひとは多くいるように感じます。
そのときの自分に起きていること、それは
・何らかの役割を自分の価値と紐付けてしまう
・自分のこころの中心を、相手に明け渡してしまっている
という状態。
では、どうしたらよいのか・・
特別な努力や頑張りは必要ありません。
まず、この心理的な構造、そこへと至った背景、そしていまの自分に「気づく」ことだけで大丈夫です。気づいたことから、何かが変わり始めます。
尻すぼみのように感じさせてしまうかもしれませんが、しかしそうなのです。
こころは、変えようとすると抵抗が生まれます。
いつも書いていることですが、今の状態が「あるがまま」、自然な状態ではないから、苦しんでいます。つまり、本当のあなたは「役割ではない」のです。
本当のあなたは「存在」です。
何かを頑張らなくても、努力していなくても、「ただ在る」だけで価値があるのです。
精神論でもなんでもありません。それが本来なのです。
鳥も花も、努力しなければ価値がない、などとは考えません。
ただ在るなかで、芽を出し、花を咲かせ、自然に還ります。
気づきを経て、あなたの価値が「役割」から「存在」へと還るのを見守る。
そのためにしなければならないことは、何もありません。


